SNSでは「副業で月10万円!」といった成功体験が溢れていて、華やかな実例を見ると「自分もできるかも」と思う反面、実際には「副業バレが怖くて動けない」という人が多いのが現実です。
特に公務員や副業が制限されている会社員は、たった一言の「副業禁止」に過剰に反応してしまい、行動を止めてしまいがちです。
しかし、副業禁止でもリスクを限りなく下げてできる一歩は存在します
この記事では、「副業扱いになるか否か」と「確定申告が必要か否か」という2つの軸で、初心者でも安心して進められるように4つの段階に分けて解説します
このページを読み終える頃には、小心者のあなたでも安全にスタートできる「最初の一手」が明確になります。
まずは“リスクが極めて低い入口”から始めて、少しずつステップアップしていきましょう。
「副業扱いになるか否か」と「副業バレのリスク」を理解しよう
副業バレが怖くて動けない人が気にするのは、たいてい「そもそも副業扱いになるか」と「バレずに副業できるのか?」の2つの軸ではないでしょう。
さらに、後者の「バレずに副業する方法」として、「確定申告の要否」が気になるところでしょう。
この2つの観点を押さえるだけで、どこまでなら勤務先とトラブルになりにくいか、税務上どの程度の注意が必要かがハッキリします。
- 副業扱いになるか
=就業規則に触れる可能性- そもそも副業扱いにならないのであれば、副業禁止でも気にせず実施することができます
- 例えば、「不用品の売買」や「株式投資」などの資産運用が挙げられます(詳細後述)
- 副業がバレるリスクの大きさ
=確定申告の要否- 確定申告が不要であれば、勤務先に副業を疑われる心配は大幅に軽減されます(そもそもバレませんが…)
この2軸の図で考えると、「副業扱いになるか」「確定申告が必要か」の組み合わせで4つのレベルに分類できます。
| レベル | 副業扱い | 確定申告 |
|---|---|---|
| レベル1 | ならない | 不要 |
| レベル2 | ならない | 要 |
| レベル3 | なる | 不要 |
| レベル4 | なる | 要 |
なかなか副業に踏み出せない方は、レベル1からスタートして、自身でお金を増やす実績を作っていきましょう。
【副業扱いにならない × 確定申告も不要】ゼロストレスの“入口”
副業初心者が最も安全に始められるのが、このステップ①です。
- 副業扱いにならない
- そもそもバレても副業扱いにならないので咎められることがない
- 確定申告不要
- 税務で疑われる心配がない
副業扱いされず、かつ確定申告の必要もないため、心理的負担が圧倒的に小さく「まず一歩踏み出す」には最適な領域です。
具体的な事例を紹介します。
不用品の売買(メルカリなど)
「不用品の売買」は、不要となったモノの処分方法の一つとみなされるため、副業扱いになりませんし、これにより得られた売上額は課税対象ではありません。
自家用車の買い替えで車を下取りに出しても、副業申請したり、確定申告したりする人いないですよね。
自宅に眠っている不用品を売却するだけなので、家の整理にもなり一石二鳥です。
副業禁止の職場でも安心して取り組める“王道の入り口”です。

株式投資
「株式投資」は資産運用の一つであり、副業とはみなされません。加えて、特定口座(源泉徴収あり)により運用すれば、利益が出ても証券会社が自動で税金を精算してくれるため、確定申告は不要です。
取引も任意のタイミングでよく、積立などにしてしまえばほぼ放置でもOK。
長期運用であればリスクを抑えられるため、本業の給与以外でお金を増やす方法として初心者に最適です。

収益化しない下積み作業
「収益化しない下積み作業」は、プライベートの活動なので、副業扱いにはなりません。
ブログ執筆や動画編集・デザインなどの練習は、あくまでも“学び”や“スキル習得”の段階です。この時点では収益が発生しないため、副業扱いにはなりません。
後から収益化する場合にも土台となるため、将来につながる“安全な準備期間”と言えます。

無報酬の家業の手伝い
家族の事業・副業を手伝っても、自身に報酬がなければ副業には該当しません。確定申告は必要に応じて家族が行う必要がありますが、自身は稼ぎがないので確定申告不要です。
家族の事業・副業を支えながら、家族全体での収入を増やしつつ、自身も実践的なスキルが身につくメリットもあります。
「外で副業は怖いけど、何かはやってみたい」という場合の最初の行動として最適です。
ただし注意点もあるので、以下の記事も参考にしてください。

【副業扱いにならない × 確定申告は必要】「合法的に稼ぐ」中間ステップ
このステップ②は、就業規則の副業禁止には触れない安全ゾーンでありながら、利益が出ると確定申告が必要になる領域のため、「確定申告で副業バレを回避できるか心配」という人に最適なステップと言えます。
- 副業扱いにならない
- そもそもバレても副業扱いにならないので咎められることがない
- 確定申告が必要
- 課税対象の所得を得る経験を積む
ここから取り組むことで、確定申告で副業バレしないことを実感しつつ、万が一疑われても副業として咎められる心配はありません。
収入アップの実感を得つつ、将来の副業・事業化へのステップアップも視野に入ってきます。
具体的な事例を紹介します。
不動産投資
「不動産投資」は資産運用であり副業扱いされないのが一般的。公務員も一定規模の範囲であれば無許可でできます。
ただし、家賃収入や売却益によって利益が出れば確定申告が必要です。
初期費用はかかるものの、ローンを活用しつつ資産形成を進められるため、中長期でリターンが期待できます。

ポイ活(ポイント活動)
「ポイ活」は、日常の買い物やサービス利用でポイントが貯まるため、手軽に始められる人気の方法で、副業禁止者でも多くの方が利用しています。
ポイントサイト経由で得たポイントは課税対象になるので、年間20万円超の副収入となれば確定申告が必要です。
なお、ポイント取得の一部の方法(アンケート回答やモニターなど)は、「労働の対価」とみなされ副業扱いとされる可能性もあるので、ポイント取得方法に注意しましょう。

FXや仮想通貨の運用
「FX」や「仮想通貨」の運用は、完全に資産運用のカテゴリに該当します。労働による収入ではないため副業扱いにはなりませんが、利益が出れば確定申告が必要です。
「FX」は申告分離課税、「仮想通貨」は雑所得など、税区分が異なる点も認識しておきましょう。


治験
「治験」は、労働ではなく「ボランティア」、報酬ではなく「協力費」としての位置付けであり、副業には該当しません。
しかし、一定の金額を受け取る場合、課税対象になります。
特に治験は高額の協力費が支払われることもあるため、年トータルの金額を把握し、必要に応じて申告を行うことが大切です。
【副業扱いになる × 確定申告は不要】年20万円以下でできる“軽めの副業”
このステップ③からは「副業扱い」になりますが、会社員の場合、年間の所得が20万円以下であれば確定申告は不要とされています。
「副業バレしないか心配」という人にとって、リスクを抑えつつ、実際にお金を稼ぐ経験ができる最適なステップです。
- 副業扱いになる
- 副業扱いのため、副業禁止であれば届け出や許可が必要
- 確定申告不要
- 税務で疑われる心配がない
具体的な事例を紹介します。
アフィリエイト(年20万円以下)
「アフィリエイト」は、ブログ・SNSで商品・サービスを紹介し、成果報酬を得る仕組みです。
多くの初心者は、初年度は月数千円〜数万円の稼ぎに収まるため、確定申告不要な範囲で始められます。
- 初年度の収入は、だいたい20万円以下に収まるケースが多い
- 在宅でできて、初期費用も低く、低リスクで挑戦できる
副業として扱われますが、確定申告が不要な範囲であれば、税務的なハードルが低いのも魅力です。


転売・せどり(年20万円以下)
メルカリ・BASEなどでの転売やハンドメイド販売は、小さな売上から経験を積みたい人に最適です。
事業規模が小さく、年間の利益が20万円以下であれば確定申告は不要です。
- レベル1「不用品の売買」の延長で規模を拡大させやすい
- 小さな売上で“副業経験”が積める
- 税務リスクも少なく、比較的気軽に始めやすい
「まずは数万円だけ稼いでみたい」という人が、副業の第一歩として選びやすいジャンルです。

【副業扱いになる × 確定申告が必要】本格的に収益化する段階
ここに到達したら、副業の「本格フェーズ」。
- 副業扱いになる
- 副業扱いのため、副業禁止であれば届け出や許可が必要
- 確定申告が必要
- 課税対象の所得を得る
副業扱いかつ確定申告が必要となり、実施する内容も副収入の規模も、立派な副業とみなされる。
具体的な事例を紹介します。
年20万円超の副業
年間20万円を超える副業は確定申告が必要となります。
主な副業の例は、
- アフィリエイト(ブログ・SNS)
- Webライター
- Youtube
- 動画編集
- 転売・せどり
- Webデザイン・プログラミング など
住民税の申告方法を工夫することで、会社に副業がバレるリスクを下げることも可能です。
どのステップでも“バレない対策”は必須
副業の段階がどれだけ進んでいても、勤務先とのトラブルを避けるための「バレない対策」は共通して重要です。
特に公務員や副業規定が厳しい会社では、基本ルールを理解して守ることが必須になります。
- 副業に関する規則・規定を確認
就業規則の確認、副業禁止の範囲、許可が必要なケースなどを理解しておくことで、思わぬ違反を避けられます。 - 住民税の徴収方法を「普通徴収」にする
副業分の住民税が給与から天引きされると、増えた住民税額で副業が疑われる可能性があります。確定申告で「自分で納付(普通徴収)」を選ぶことで対策できます。 - 勤務時間中に副業をしない
会社PC・社用スマホ・勤務時間内での副業作業は、規則違反として最も発覚しやすい行為です。デバイス機器や作業時間は、本業と完全に分離させるのが鉄則です。 - SNSで会社を特定される情報を出さない
勤務先が分かる投稿、内部の愚痴などは要注意です。副業用アカウントを作り、個人情報や勤務先につながる内容は一切出さないようにしましょう。
バレずに副業する方法は実にシンプルです。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
まとめ|怖がりでも“ステップ式”なら、副業は必ず始められる
副業に対して怖さを感じるのは、人生に対して真面目に慎重に考えているこそです。
問題なのは「怖がっていること」ではなく、いきなり④の本格フェーズを目指そうとすることにあります。
- いきなり④を狙うから怖くなるだけ
- まずは①から“ほぼノーリスク”で一歩を踏み出せばいい
- 副業禁止でもできることは、思っている以上に多い
今日からできる「最も安全な1アクション」こそが、あなたの未来を変える最初の一歩です。
完璧な準備は必要ありません。まずはできることから、小さく始めてみましょう。
